on the opposite bank


仕事もそれなりにがんばってきた。
資格にも幾つかチャレンジしてみたし、
長続きはしなかったけれども、
日経新聞だって読んでみた。
 
恋だってがんばってみた。
小説家になれないのは
ペンと紙がないから、
というのが友達と飲みに行った時の
冗談になっている。
 
 

思い描くイメージがある。
時には浅い眠りの中で、
時には眠れない夜の友に。
でもそれはいつも曖昧にたゆたい、
壊れたカメラのファインダーのように
像を結ぶことなく手許から零れてしまう。
 
イメージはいつも少しだけ、
少しだけ自分の向こう岸にある。