明日は1歳の誕生日

とは言っても、僕にはそんな年齢の子供もいないし、ペットもいません。明日誕生日を迎えるのは、フリーランスの僕です。


一年前の今日、いや正確には最終日に有給を取らせてもらったので昨日、会社で退職の挨拶をしていた僕が考えていたのは、以下のようなライフスタイルでした。

・娘の付き添いを最優先に、家庭を切り盛りする兼業主夫
・基本的には原資・リスクの少ない仕事を請け負い、退職に伴う収入の損失補てん+自分の小遣いを少々・・・という程度の収入を得る
・つまり多くは儲けない代わりに、それなりに余裕のある時間を得る


一年経った今、最初に想定していたのとは、かなり違う状況に立っています。

・娘の学校に特別支援学級ができ、サポート体制が充実した
・仕事を受注してくれる方が結構いらっしゃり、想定より収入が多くなった
・上記に伴い、原資・リスクは想定していたより多くなった
・そこそこ儲けさせていただく代わりに、それなりに余裕がなくなった


勘違いしていただきたくないんですが、余裕がなくなったことを嘆いているわけじゃないんです。それどころか、これについては、しみじみ「ありがたいなあ」と思ってます。リスクの少ない仕事というのは、言い換えれば責任の少ない仕事であり、そのたいていは「刺激の少ない仕事」です。最初は、その責任の少なさに清々していたりしましたが、やはりそれではつまらなくなりました。内職のような仕事には、やりがいが少ないんです。
そんなフラストレーションを知ってか知らずか、僕のところに仕事を運んでくれる方が何人もいました。信じられないことですが、僕はここまで一度も営業活動というものをしていません。
でもこれって、ただのラッキーではないんです。
僕のこと、僕の家族のことを真剣に心配してくれる方々が、僕の代わりに営業活動をしてくれているのです。僕が基本的に出不精なのを知っているから。。。


こういう方からもたらされた仕事は失敗もできないし、流してやるわけにもいきません。誰かが誰かに持っている信頼関係と、誰かの僕への信用で取ってきた仕事は、僕の努力でお返ししないと。それが正しい人間関係というものです。ですから、仕事は当然大変になります。でも、誰かの役に立ちたいという思いを持ってできる仕事は、やはりやりがいのあるものです。


これをサポートしてくれる体制にも感謝しなくてはなりません。

・毎日の日課になっていた、娘の「朝の送り」「放課後のお迎え」を、学童に登所する日はサポートしてくれ、私の仕事時間の制約を大幅に削減してくれた特別支援学級の担任の先生方。
・学童に登所しない日の殆ど、娘だけでなく家族の放課後と夕食をサポートしてくれている実家の父母。
・相手をする時間が十分に確保できないのに、先生や祖父母の力を借り、予想をはるかに上回る成長をしている娘。
 →入学前に「成長度合いが2歳半程度」と診断されていたにもかかわらず、今では「平仮名、片仮名の読み書き」「2桁の足し算」ができるんです!!これには家族だけではなく、たとえば発達センターの先生方も驚いています。
・難しい立場に立たされているにもかかわらず、(あいかわらず忘れ物が多く勉強はろくにしないけど)良い兄として娘を見守ってくれ、自分自身も成長している息子。
・仕事が忙しくなるにつれ疎かになっていった家事を、自分も忙しいのに黙ってやってくれる妻。
・紹介してくれた仕事へのアフターケアを、ほぼ無償でしてくれている友人。
・家庭の状況を理解してくれる発注先の皆さん。
・そして、こんな家族を見守り、サポートしてくれるすべての皆さん。

このみんなに、心からのありがとうを贈ります。


1歳のフリーランスTakasは、こんな風に毎日を過ごしています。2歳の誕生日、家族で路上に転がっていないよう、これからも頑張ります。