au版iPhone5のテザリング。Wifi、USB、Bluetoothどれで繋ぐのが正解?転送速度を検証してみました。


iPhone5から遂に解禁されたテザリング。もうお使いになった方もいらっしゃると思います。ただ、デバイスの接続方法がWifi、USB、Bluetoothと3種類あり、どれを使えば良いのか迷う所です。
というわけで、今回は接続形態別の通信速度について調べてみました。
現状、テザリングauでのみ実行可能ですが、恐らく、将来的にはsoftbankでも同等の状況となるのではないかと思います。
 

結論

  • 速度を求めるなら、Bluetooth以外の方法で接続しましょう。
  • 「第四の接続方法」もある?

テスト環境

  • 電波利用者が少なく、且つ帯域の占有率が多いと考えられる、午前1:00にテストを実施
  • Macbook PRO × Mountain Lionの環境で、速度に定評のあるGoogle Chromeを用い確認
  • LTEが電波5本(MAX)で入る場所で、機器を固定して計測
  • それぞれのテスト時、他のデバイスはオフにして実行
  • 毎度おなじみのBNRさん(http://www.musen-lan.com/speed/speed-img.html)で、それぞれのパターンを3度ずつ計測した平均値で判断する

テストパターン

パターン 接続デバイス
パターン0 iPhone5単体(※)
パターン1 Wifi接続
パターン2 Bluetooth接続
パターン3 USB接続

※パターン1のみ、iPhone5標準ブラウザであるSafariを用いて実施。

実行結果

回次 最高速度(bps) 平均速度(bps)
1 9.69 6.33
2 8.80 6.20
3 11.59 6.39
平均 10.00 6.31
  • パターン1:Wifi接続
回次 最高速度(bps) 平均速度(bps)
1 9.29 5.05
2 9.70 6.45
3 10.49 6.40
平均 9.83 5.97
回次 最高速度(bps) 平均速度(bps)
1 1.58 1.17
2 1.46 1.17
3 1.52 1.24
平均 1.52 1.19
  • パターン3:USB接続
回次 最高速度(bps) 平均速度(bps)
1 9.72 6.50
2 12.72 7.39
3 12.27 6.68
平均 11.60 6.86

 

  • 平均値でのランキング
順位 種別 平均速度(1位との差)
1 USB接続 6.86(±0)
2 Wifi接続 6.31(-0.9)
3 Bluetooth接続 1.19(-5.7)

 

総評

Bluetoothは、体感速度として遅さを感じていたところですが、いやー、思ったより差が出ましたね。この原因がiPhoneにあるのか、Mac OSにあるのか、はたまたBluetoothの仕様自体にあるのか、原因はわかりません。
でも、この結果を見る限り、現状速度を求めるのであれば、Bluetoothでの接続は選択肢に入らないと言う事が明確になりました。
利便性の点から見るとWifi、傍受の可能性を排除したいとか、使いながら充電したいという事であればUSB、という結論になるのではないでしょうか?
 

第四の手段?マルチホーミング

さて実験中、面白い事に気づきました。まずはこのスクリーンショットをご覧ください。

インターネット共有2台?
そうです、少なくともMacbookの場合、USBで接続しつつWifiをオンにすると、どちらにも同時にインターネット共有に接続されます。もちろん、電波の受信先であるiPhone5は一台なのですが、これは興味深い。早速速度を検証してみました。

  • パターン4:USB+Wifi接続
回次 最高速度(bps) 平均速度(bps)
1 13.21 7.41
2 12.27 6.88
3 7.46 5.29
平均 11.00 6.53

実は、全テスト中最高のスピードを叩き出したケースが、このパターンの第一回目の計測結果です。私はネットワークに疎いので、この結果がたまたまなのか、それともあり得る話なのか、判断はできません。
でも、例えばWiMAXWifiで接続しながら、iPhone5をUSBで接続するといった方法を取る事で、少なくとも安定的な通信環境を手に入れる事はできるのかもしれませんね。
・・・まあ、いずれにせよiPhone5テザリングには利用制限があるので、実際のところそんなパワープレイは難しいと思いますが。。。
 
以上、どうでしたでしょうか?
皆さんの通信環境を考える上での参考になれば幸いです。