数字の持つ意味

なんて言いながら、別に数字について語るつもりはない。
だいたいにして、数字ってのは苦手なんです。
 
数字が苦手だというかたぶん、数字的なセンスが欠如しているように思う。数字だけをこねくり回して論理を導き出す、「証明」というジャンルが数学の世界にはあるが、あれがとても苦手だった。どうしようもなく分からなかった。思えば、あの辺りから数学がダメになっていたのではないか?
別にここで、「あんなものは無意味だ」などと言うつもりはない。むしろその逆で、今、「証明」をするスキルが、世の中の事象を数字と論理だけで読み解けるスキル(というかセンスというかアビリティ)が欲しい。
 
以前、どこかで『博士の愛した数式』について言及したことがある。数式で人を感動させることができるなんて、この作者はすごい人だと絶賛したことがある。この本の効用なのかどうかは知らないが、この頃巷間では「大人が再度勉強する数学」みたいなジャンルの書籍が多数販売されている。実のところ、みんな分かってなかったのだなと思う。
 
その一方で、統計というジャンルの数学が好きだった。あの学問はあくまでも論理を補完するためのパーツであるという「わりきり」と、導き出された結果に対する解釈は人に委ねられているという「不確実性」がたまらなく好きだった。数学の1ジャンルでありながら、実のところあれは「弁証法」のための1アプローチであり、恐らくは本来的な数学とは相容れない性質のものであろうと思う。そういう肩身の狭さも好きだった。
そして僕は、統計のマジックを利用した「ちょっとしたうそ」のようなものを日々、生産している。たぶん、統計が体にあっているのだろう。
 
それはそうと、近頃の僕は変数yです。
変数xには、とあるマンガのヒロイン(たち)の誕生日の近似値を4桁(6月16日の場合、”0616”)で代入するといいと思う。

y=5(785.8+x)