審判前夜

というのは大袈裟だな。
明日はなんだかんだと一年以上かけて構築して来たシステムの完了報告日だ。
うちの会社のメインフレームはだっさいプログラム環境なんだけど、今回のシステムは開発環境もインタフェースもオープン系。半分はだっさいまんま、オープンでデータの迂回路を作った。
わりと長い間、このチャンス(どさくさに紛れてうちの会社でオープン系開発の実績をつくるチャンス)を狙っていたんだけれども、然るべきタイミングに然るべきシナリオを書いて何とか開発に漕ぎ着けたんだけれども、いざほんとに開発することになると、やっぱりはじめてのことばっかりで大変だった。
開発モデルは全く違うし、プログラマの意識も全然違うし、そもそも来た外注さんたちはものすごくユルい感じで管理しても管理してもぐずぐずだし、何よりも文化が違うことを上層部が最後まで認識してくれなかったのが辛かった。
 
ま、完了報告なんてただの儀式で、ほんとに大変なのはC/Oしてからなんだけど、やり残した感をもりもり抱きながらも、やった感は少し感じる。
 
このシステムがうまく滑り出せば、うちの会社もようやく重い腰を上げてオープン系開発に本格的に着手するなんて噂もちらほら聞こえてきている。生き残りを考えると遅いくらいなんだけど、まあやって悪いことじゃないだろう。
でも、困りものなのは、その中心界隈に僕の体が期待されてるっぽいところ。
もう、何年も前から部署異動を希望してるんだけど、毎年毎年「今年度は我慢してくれ」と言われ続けているんだけれども、去年はようやく「再来年まで待て」と言われたんだけれども、今年の面接では「オープンの旗揚げをしてくれ」と言われてしまった。
「開発よりも、その前段をしたい」って食い下がったんだけれども、その重要性は理解されなかったみたい。そこを適当にやるから、うちの会社ぐずぐずなんだけどな。
僕なんか、ちまちまとプログラム組ませてるより、文章書かせてた方が、よっぽど役に立つのにな。
 
 
なんだか脱線したな。
とにかく、もうすぐ稼動。
いつも通り、限られた金で、やれるだけの要件は組み込んだ。いつも通り、その辺はテストより優先させた。だから、稼動後にバグはたくさん出るかもしれないけれども、いつも通り僕のシステムをバカにしていいのは、僕だけだ。上層部がバカにしたら、あからさまに不機嫌になってやる。
 
 
・・・出るなら、ゆるーい障害にして欲しいなあ。