僕たちの時代のネットワーク・クロニクル(シリーズ1:序章)


ネットワークが急激に進化したこの10年間。ひょんなことから、ネットワークについてこのごろ、ずいぶんと考えていた。そうしたら、なんとなくそれを文章に書きとめておきたくなった。長くなるかもしれないし、すぐ終わってしまうかもしれないけれども、とりあえず大風呂敷を広げておこうと思う。キーワードは、僕たちの生きてきた時代のネットワーク・クロニクル。
 
はじめにネットワークという言葉を紐解いてみよう。

【ネットワーク】
網という意味の英単語。複数の要素が互いに接続された網状の構造体。ネットワークを構成する各要素のことをノード、ノード間を繋ぐ線のことをリンクという。
(IT用語辞典「e-Words」より抜粋)

現代社会におけるネットワークとは、IT業界において重要な意味を占めるキーワードである。それ故、ネットワークという言葉自体がIT関連の用語として捉えられがちでもある。それ自体が目的として捉えられがちである。
もちろん、ネットワークが一義的に接続しているのは、通信装置(或いはそれに類する端末)同士である。携帯電話を例にとり、上記の解説を紐解くのであれば、ノードは携帯電話の端末や交換基地局であり、リンクは公衆回線網である。
しかし、考えてみよう。ネットワークが最終的に繋いでいるのは、一体何なのだろう。携帯電話の例をとるまでもなく、人と人であろう。携帯電話によるネットワーク全体を一つのリンクとして捉えれば、その上位レイヤーにいる人間そのものがノードとなるのではないかと思う。そう考えると、目的として捉えられがちなネットワークは、実のところコミュニケーションのための一手段に過ぎないことがわかる。
 
僕たち*1は、ネットワーク網の普及とともに生き、そして成長してきた。僕に限って言えば、高校生の時代にコードレスフォン(電話に子機が登場)の登場を見て、大学入学とともにインターネットの普及が始まり、大学卒業あたりで携帯電話が普及し、そしてその5年後くらいに携帯電話にインターネット接続機能が搭載され、30歳を迎える頃にWeb2.0が登場した。そんな時代。
 
ここに書かれているネットワークの変遷は、その程度の違いこそあれ、僕たちの人生に少なからず影響を与えたはずである。実際僕は、上記に記したネットワークのインテグレーションに少なからず影響を受けた。次回以降、ここに示したキーワード(少し番外編があるかも)を元に、ネットワークをクロニカルに紐解いてみたい。まあ、どちらかと言えば、自分自身の人生の棚卸し作業ですね。
 
というわけで、本日の結論。

ネットワークは、コミュニケーションのための手段である。

*1:というのは、今年で36歳になる僕の世代を中心とした、ある程度時代変遷を理解してもらえるジェネレーションの人々