相棒-劇場版2-(評価:★★)

今年1本目。
  
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※※※ 注意 ※※※
「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
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1.評価
未消化な上に禁じ手まで
★★
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)
 
2.基本情報

 
(2010年/東宝/119分)
 
監督   :和泉聖治
出演   :水谷 豊
      及川光博
      小西真奈美
      岸部一徳
      小澤征悦
      宇津井健
      石倉三郎
      六角精児
 
警視庁本部内で、警視総監や副総監ら幹部12人を人質とした立てこもり事件が発生。犯人からの要求がないまま時間だけが過ぎていくなか、いち早く事件に気づいた尊と右京は、鑑識の米沢らの協力を得てある奇策に出る。
 
3.コメント
年末あたりに集中していた映画告知のための相棒編成にすっかりやられ、相棒にどっぷり浸かってしまいました。なるほど「続きは劇場で」方式はかなり有効なんだなあと思う。
 
相棒は言わずと知れたテレビドラマシリーズ。途中で相棒役の交代にともなうドタバタがあったりしたけれど、現在もまだ名作刑事ドラマの1つとして君臨している。本作の魅力を語れるほど相棒歴は長くないのだけど、最近の僕の密かなブームが"右京のものまね"だってところを見ると、やはりこのシリーズの人気は水谷豊に拠るところが大きいのだろう。あんなやつが現実社会にいたら、ファンだという人のほとんどが絶対嫌うだろうにね。おかしいね。
 
さて、本作。
なんだか終始一遍難しいレトリックで溢れていた。読み解きごたえがあった言えば聞こえは良いが、不必要に難し過ぎたという気がする。
最初に「影の管理官」というキーワードが出てきた時点で、観ている人のほとんどが「あー、こいつね」って想像がついているにもかかわらず、劇中の人々は全く気がつかないし(右京はわかってたのかもしれんけど)、警視庁の皆様はどなたも過激な行動を取るし。何が何の伏線なのか、観ているうちにわからなくなっちゃうし。
 
一番困っちゃったのはここだ。
沢山の人(今後のテレビシリーズ展開上も重要な人を含む)が死んでいったにもかかわらず、最後まで事件が解決しない。
 
これって、映画とテレビのメディアミックスをする上では結構な禁じ手だと思う。

未消化なままの事件は「劇場版3」で、
その他の事件は引き続きテレビで。

そんな風に制作側が考えているのであれば猛省を促したい。
テレビが育んできたシリーズなのだから、重要人物はファンのためにもテレビシリーズで殉職させるべきだし、重要人物の死がもたらすテレビシリーズにおける世界の変更を、映画を観ていないファン・観たファン双方に不自然でない形で伝えられるのだろうか。
 
それとも、あの事件は完結してるのかな?
だとしたら、それこそ駄作だ。
 
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