近況報告(その2 娘編)

近況報告その2は娘編。

○娘
ぼちぼちです。


仕事が前回書いた通りの状況なので、主夫色はどんどん薄れているのが難点と言えば難点です。2学期も始まりましたが、学校行事への参加は少し減ってしまっています。一部では僕をPTAの会長にしたいなんて考えもあるようですが、果たしてこのままだとそんな事を引き受けられるかは甚だ疑問です。


学校と言えば、娘の通う特別支援学級での勉強がとっても面白い。彼女のような子供にとっては、いわゆる4教科のような科目勉強よりも実生活に即した勉強(というか訓練)が重要になるわけですが、その点では本当に面白いことをやっています。
例えば、菜園を作る。菜園と言っても、そこにあるのはちょっとした畑です。さらに、その畑の囲いも自分たちでトンテンカン作り、ペンキも塗る。
例えば、ペットボトルの蓋を仕分ける。最近はペットボトルの蓋を集めると買い取ってくれる業者がいるんですが、学校として集めた大量の蓋を色ごとに仕分ける作業を彼女らが一手に担っている。学校で集めた蓋はものすごい量で、それこそ40リットルのビニール袋5杯分とかある。彼女らは、それをまるで工場の作業みたいに、とてもスマートに高速に仕分ける。
例えば、買い物をする。近所のスーパーに行って、おやつを買う。おやつを買うだけじゃただの遊びなんだけど、最近では「先生の夕飯の買い出し」みたいなミッションをもって実践している。最終的には、それぞれの家の夕飯の買い出しをできるように育てるとの事。これは頼もしい。
例えば、料理を作る。夏休みの宿題でも料理を作るというのがあった。我が家の娘は、長いこと料理に興味を持っているので、こういう実践的な勉強は楽しんでできて面白いらしい。


共通して感じるのは、子供が自立できるための教育をしっかりと行ってくれているということ。特別支援の子供たちは、ともすれば家庭内でも「お客さん」になってしまいがちなのだけれども、こういう形で「役に立つ大人になるための勉強」を教えてくれているのだ。
実際、うちの娘は小学校2年生とは思えないほど立派に包丁を使いこなす。夏休みの最後に上記の「お買い物」「料理」を組み合わせた「買い出しをして、料理を作って、みんなで食べよう」みたいなイベントをやったのだけれども、その時の写真が掲示され、去年同じクラスだった子供たちの何人かから「ねえ、なっちゃんって包丁使えるの?」と質問された。聞けば、彼らは「まだあぶない」という理由で、自宅では包丁を触らせてもらえないらしい。ちょっと羨望のまなざしで見られているみたいです。「ナメてたけど、あいつ結構やるな」みたいな。
最近では、夕飯の支度を一部"業務委託"できるよう、キッチンの横に娘専用の調理場を設置しました。


娘にまつわるトピックとしてもう一つ。
最近、チャレンジ1年生をはじめました。


彼女は生粋のガリ勉で、まあもちろん2年生の授業には全くついて行けないんだけど、彼女なりに勉強をするのが大好き。1年生になったばかりの頃は、ミミズみたいな線を書いているだけだったのだけど、ガリ勉が幸いし、この頃は「ひらがな」「カタカナ」「1桁の足し算」はほとんどマスターし、漢字の入り口に入るとともに、徐々に引き算の概念を習得しつつあります。
どうも、勉強ができて褒められるのが嬉しいみたいで、ドリルを1枚終わらせるたびに家族中を回って褒めることを強要します。


そんな彼女が夏のはじめくらいから目を付けていたのが「チャレンジ1年生」。
本屋を通過するたびに学習テキストのコーナーに走って行き、あの変な赤いウサギ(名前なんていったっけ?)が書いてある本を見つけては「これかってください!」と言われ続けていました。
チャレンジ1年生は年間3万円ほどのコストがかかるので、おいそれと買ってやるわけにもいきません。しばらくは「いいこにしてたらねー」とか言って様子を見ていたのですが、どうやら彼女のやる気は本物だったようで、ある日、本屋のコーナーの前で「いいこにするからかってください・・・」と泣かれていまいました。


そんなわけで、小学館に電話をし、定期購読の契約。来年度の準備号予約に合わせ、今年度のバックナンバーも購入することにしました。それを娘に告げると、「ぃぃぃぃぃいいいい、ぃやったああああぁぁぁぁぁ!!!!」みたいな声を挙げ、ぴょんぴょん飛び回っていました。


で、それから届くまでが大変。
その日を境に、娘が何を言っても家から出ようとしなくなりましてね。話を聞くと、どうやら「いつチャレンジが届くかわからないから」ってのが理由らしく、学校にも買い物にも、いちいち説得をしないと着いて来てくれない。


ようやく届いたのは、今年の4月からの7ヶ月分。各月80ページずつなので、計560ページ分のドリル。大人もウンザリする量ですが、彼女はもの凄い勢いで消化してます。
この勤勉さが僕にあればなあ、と感じます。


まあ、そんなわけで娘は元気に育っています。


今回が娘だったんで、次回は息子の近況かな?